【精神科病棟の保護室とは】ブラジャー無しで入室

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精神科病棟には、必ず保護室という部屋があります。

保護室とは、精神症状が特に悪い患者さんを隔離する部屋です。

閉鎖病棟の中に設置されている場合もあれば、保護室だけ独立して作られていることもあります。

保護室とは、患者さんの安全を確保する部屋

保護室は、部屋の外側から施錠されていて、中からは開けられないようになっています。
これを隔離と言います。
隔離を行うべき状況は、
ア 患者との人間関係を著しく損なうおそれがある等、その言動が患者の病状の経過や予後に著しく悪く影響する場合
イ 自殺または自傷行為が切迫している場合
ウ 他の患者に対する暴力行為や著しい迷惑行為、供物破損行為が認められ、他の方法ではこれを防ぎきれない場合
エ 急性精神運動興奮等のため、不穏、他動、爆発性などが目立ち、一般の精神病室では医療または保護を図ることが著しく困難な場合
オ 身体合併症を有する患者について、検査および処置等のため、隔離が必要な場合

と精神保健福祉法にあげられています。

そして、隔離以外ではこれらの危険が避けられない場合に使用されます。

精神科をあまり知らない方は、「暴れている患者さんを閉じ込める」という認識が強いかもしれません。
しかし、それは一部の例であって、全てではありません。

うつ状態で死にたいと思っている患者さんは、看護師の目の行き届かないところに行ってしまうと自殺企図をしてしまうかもしれません。

興奮状態の患者さんは、目に入る全てのものに反応し、どんどん興奮が増していくこともあります。

外の刺激に対して恐怖心が強かったり、誰かから追われているという妄想が強い患者さんは、
自ら遮断された環境を望み、本人の意思で保護室に入る方もおられます。

また、例えば身体的な治療のために絶飲食しなければいけない時に、患者本人では理解ができず指示が守れない場合などが(オ)に当てはまります。

すべて患者さんを守るため、安全を確保するために使用するのです。

 

保護室の中には布団とトイレだけ

普通の個室で隔離を行うこともありますが、保護室は何が違うかと言うと、基本的に部屋の中には何もありません。
寝るための布団が一式あるのと、トイレがあるだけです。
あと紙コップにお茶を入れて置いています。
その他の荷物の持ち込みは一切禁止です。
女性であればブラジャーもはずしてもらいます。

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これも、患者さんを守り、過剰な刺激を減らして静穏に過ごせるようにするためです。

部屋に物があると、攻撃性の高い患者さんであれば、物にあたり怪我をしてしまうかもしれません。

死にたいと考えている患者さんは、少しの突起物でもあればシーツや服などをぶら下げて首を吊ってしまう恐れがあります。
そのため、壁に突起物は何もなく、死角をなくすためにトイレにもドアはついていません。
首を絞めることができないように、布団のシーツやカバーもはがしています。

攻撃性がなかったとしても、興奮が高まっている状態では、少しの刺激にも敏感に反応して精神症状を悪化させてしまう場合もあります。

これらのことが起こり得るために、部屋は殺風景なほどに何もなく、刺激を最小限に減らしているのです。

それでも精神症状が悪い患者さんは、突発的に何を起こすかわかりません。
常に観察できるように、部屋には天井に監視モニターが内蔵されており、ナースステーションで映像と音声が確認できるようになっています。

隔離は医師の指示が必要

精神症状がいくら悪い方がいたとしても、看護師の判断で保護室へ連れていき隔離することはできません。

精神保健福祉法で
12時間以内の隔離であれば、医師の診察と指示、
12時間以上の隔離であれば、精神保健指定医の診察と指示が必ず必要となっています。

そして、患者さんがどのような状態であれ、なぜ隔離が必要であるのかの説明を患者本人に必ず行わなければいけません。
どんな理由で隔離を行うのか、いつから隔離を始めたのか、患者への説明をどのように行ったのかを明確に記録に残すことが定められています。

患者さんの自由を非常に制限してしまうことになるので、むやみに隔離できるものではありません。
医師が診察し、上に述べたような理由に当てはまると判断し指示を出した場合にのみ行われる非常に慎重な対応です。

自分が狭い部屋に理由も分からないまま閉じ込められたらどうですか?
嫌ですよね。
患者さんの気持ちや人権を考えて看護を行いたいですね。

保護室に入る患者さんへの看護について、こちらでご紹介します(^^)

精神科ナースのココ

投稿者: 精神科ナースのココ

大学病院の精神科で勤務した後、現在は単科の精神科で日々勉強しています。「精神科で学んだことは、仕事を辞めても一生役に立つよ」というドクターからの励ましを胸に、精神科での看護を楽しんでいます(^^) これまでの職歴や自己紹介はこちらです。   >>

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