精神科看護での危険物の管理【下着の中まで確認】

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危険物の管理は、精神科看護師の大切な仕事の一つです。

危険物とは、不適切な使用方法で危険となり得るもの

精神科における危険物とは、不適切に使用すれば、自分の身体を傷つけたり、他人に害を与える可能性のあるもの全てをさします。

いまいちピンとこないかもしれませんが、
精神科ではとっっても重要なんです!

正しく使えば便利でなんてことない物品であっても、
精神症状のために正しい使用方法がわからない人、
わかりながらも衝動的に危険に使用してしまう人もおられます。

わかりやすいもので言えば、ハサミや爪切りなどの刃物類、
ライターやマッチなどの火気類、
ガラスや陶器などの割れ物類があります。

あと、細くて長い物。これも精神科では非常に危険です。

首を吊れるからです。
ベルトやタオル、靴やカバンについている紐、充電のコードなどが当たります。

難しいのは、一見危険物には見えないけれど、そして生活に必要なものです。
例えば、お箸、ティッシュ、洗剤。

先がお箸のように尖っているものは危ないですし、ティッシュも喉に詰まらせたら窒息してしまいます。
洗剤などの薬品類は、自殺目的で飲んでしまう人もいます。

違う意味で危険なものとしては、携帯電話、パソコンなどがあります。
これは、いつでも外部と連絡を取れてしまうことや、何でも情報を得られることが刺激となってしまい、精神症状を悪化させる要因になりえるからです。

また、簡単に買物もできてしまうため、躁状態の人なんかはぽんぽん買ってしまってお金を遣い果たしてしまうという危険性もあります。

 

病棟へ出入りした時は必ず荷物チェック

入院時、患者さんが来られたらまず荷物を全部見せてもらって危険な物、不必要なものは全て家族へ持ち帰ってもらいます。

入院時だけでなく、外出や外泊後にも荷物チェックは欠かせません。
一歩外へ出たら何でも手に入ってしまう世の中です。隠して持ち込もうとする人はたくさんいます。
そのため、病棟へ出入りする度に念入りに荷物を確認する必要があるんですね。

カバンの中はもちろん、ポケットや衣服の中、下着の中までチェックすることもあります。

一度、お茶のペットボトルの中に液体が入っていて、でもお茶にしては少し色が変だなーと思って確認したら、お酒を入れて持ち込んでいたという人もいました。

家族でも、病気への認識が低ければ、患者さんに頼まれたらつい渡してしまうこともあるので、面会者と会ったあとなんかも要注意です。

 

精神状態によって預かる物は変わってくる

もちろん、全てのものを何でもかんでも預かるというわけではありません。
患者さんの精神状態や状況によって変わってきます。

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入院直後の急性期の時期と、落ち着いている慢性期の時期、退院間近な社会復帰の時期とでは異なってくるのは当然ですね。
どこまで預かるのか、どこから自己管理できるのか、これを考えるのが精神科看護師の大切な仕事です。

患者さんの安全が一番ではありますが、患者さんの生活の質を考えることも同様に大切です。
特に精神科は入院期間が長くなりがちです。
あれもだめ、これもだめではストレスが溜まってしまいます。

患者さんの様子を見ながら、看護師や家族の見守り下であれば使用しても良いとしたり、時間を決めて1日1時間であれば使用しても良い、という条件をつけるのもひとつの方法です。

それで大丈夫なら徐々に時間を伸ばしていく、というように、安全と患者さんの希望との間を取れるような工夫もあっても良いかもしれませんね。

 

看護師の持ち物も危険物

患者さんの持ち物ばかり挙げていますが、看護師自身が持っているものももちろん危険物になりえます。

看護師はポケットの中にペンやハサミやテープ、色々な物を入れて仕事をしていると思います。
忙しいですから、必要な時にパッと出せたら便利ですよね。

でも、精神科に限ってはポケットに入れる物もよく考えないといけません。
患者さんが隙を見て取ろうとするかもしれないし、ついうっかりどこかへ置き忘れてしまうかもしれません。

治療に必要なものであったとしても、患者さんの元に置きっぱなしにすることは良くないでしょう。
例えば、点滴棒や血糖測定の針など。
一般の病棟で働いていた時は、すぐに使えるようにと患者さんの部屋に置きっぱなしにしていました。
でも、精神科では危険物。点滴棒なんて首を吊るにはもってこいの代物です。

少し面倒ではありますが、必要な時に必要なものだけ、使用したら必ず持ち帰ることを意識してくださいね。

そして、大切なことはスタッフ全員が危険物に対する共通の認識をもっておくことです。
スタッフの認識が異なっていて、
「〇〇さんは持っていて良いって言ったのに△△さんはダメって言う」
ということになってしまうと、患者さんの混乱を招いたり、スタッフへ不信感を抱くきっかけにもなってしまいます。

頭の良い患者さんであれば、優しい看護師さんにばっかり甘えて頼んでくることもあります。
自己判断ではなく、カンファレンスを開いたり医師への確認をするようにしましょう。

どんな物であっても可能性を考えて、患者さん、そして自分自身の安全のために危険物の管理には気をつけたいですね。
何か起こってからでは遅いですからね。

最初は慣れないかもしれませんが、一人で悩むことではないので、
先輩や医師と相談しながら考えてみてくださいね(^^)

 

精神科ナースのココ

投稿者: 精神科ナースのココ

大学病院の精神科で勤務した後、現在は単科の精神科で日々勉強しています。「精神科で学んだことは、仕事を辞めても一生役に立つよ」というドクターからの励ましを胸に、精神科での看護を楽しんでいます(^^) これまでの職歴や自己紹介はこちらです。   >>

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