精神科病棟の看護師の役割

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ある精神科医の先生が、いつも口癖のように言っていることがあります。

「精神科の入院治療は看護力で決まる」

看護師としてはとても嬉しい言葉ですよね(^^)
この言葉を受けて、私なりに精神科病棟の看護師の役割について考えてみようと思います。

症状の観察

精神疾患の治療の基本として、患者さんの様子や言動といった症状を観察し、
それを基に診断、治療方針、治療効果の判定を行っていきます。

では、誰が患者さんの症状を観察するのか?
紛れもない看護師です。

医師ももちろん診察をしますが、1日長くても数十分の診察時間だけでは、
患者さんの状態は完全に把握はしきれません。

一般科では、傷口や血液データ、画像などを観察しながら
治療を考えたり、治療効果を判定すると思います。
これは、絶対的なもので、1日や2日で大きく変化するものではないですよね。
1日1回観察すれば大抵わかるものです。

しかし、精神疾患では、このような数字や画像のように、絶対的なデータというものがありません。(血液データは見ますが)
1日の中でも症状の波があることも多いです。
時間帯によっての日内変動や、ストレスがかかった時の反応など、調子の良い時と悪い時の差がみられます。

その変化を1日を通してずっと観察しているのは看護師だけです。
だからこそ、看護師が観察している患者さんの様子が、数少ない貴重な情報源になり、
それらが治療に反映されることになります。

精神科では、看護師の持っている情報は非常に重要視されますし、
医師と対等な立場で意見を交わすことができます。
医師の治療方針がずれていると思ったら、それを指摘できる唯一の立場でもあります。

患者さんの情報を得て、治療を進めたり、止めたり、方向転換をしたり、
看護師は、精神科治療におけるセンサーのような大切な役割を担っているんですね(^^)

自分の観察したことが、治療方針や治療効果の評価に関わる重要な役割を果たすってすごいと思いませんか?
そう考えると、精神科で働くやりがいにもつながりそうですね☆

信頼関係の形成

精神科病棟では、患者さんとの信頼関係が治療に関わるくらい重要になることもあります。

精神科の患者さんは、これまでの人生で人間関係を上手く築いてこれなかったり、
何かしらのコンプレックスやトラウマを抱えている人も少なくありません。

そのため、人からの言葉や態度に敏感になっており、人間関係を築くことに臆病になっていたり、築き方がわからないという方もおられます。

そのような患者さんと関わるのは難しいことでもありますが、
信頼関係が築けてこそ、患者さんは安心して治療に取り組むことができます。

しかし、治療が上手く進んでいても、看護師の何気ない言動で
信頼関係を一気に崩してしまうことが有り得ます。

そうすると、治療が振り出しに戻るだけでなく、今後の治療が難航してしまうこともあります。
それは患者さんにとっては挫折経験にもなりかねないし、
病院や職員に陰性感情を持ってしまうことで、今後また入院が必要になった時に入院治療を拒否してしまうことも考えられます。

精神科における信頼関係とは、とても大切なことなんです。

もちろん、精神科に関わらず、どんな科であっても患者さんとの関係を築くことは大切なことです。
でも、精神科では、その関係性がダイレクトに治療に影響を及ぼしてしまう可能性があるということです。

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こんな風に言うと、患者さんとどう関わったら良いかわからないと萎縮してしまうかもしれませんが、
難しく考えなくても、患者さんに理解を示したり、患者さんとの約束を守るなど、
基本的なコミュニケーションを取るように心がければ大丈夫ですよ。
患者さんはみなさん、優しくて純粋な方ばかりです(^^)

患者さんによっては対応が難しい方もおられますが、そのような時には
スタッフ間で対応の仕方を統一しておくと良いかもしれませんね。

精神科の治療は、期間が長くてしんどいことやストレスも多いと思います。
その中で、患者さんが前向きに治療に取り組めるよう、そして一緒に治療を乗り越えられるよう、
看護師が良き伴走者になれたら良いですね♪

患者さんと家族、医療チームをつなぐ

治療に参加しているのは、患者さんだけではありません。

医師や看護師、心理士、作業療法士、理学療法士、栄養師、ソーシャルワーカーなど、
皆協力して治療に取り組んでいます。

その中でも、患者さんの情報を持っているのは、断トツで看護師です。
情報を共有したり、必要なスタッフを結びつけたり、
看護師はその間を取り持つ役割があると思います。

また、精神科では、何より家族の存在が大きいです。
精神疾患の患者さんは、家族との関係性が症状や治療経過に大きく関わってくる場合も少なくありません。

家族には、一緒に治療に取り組むチームの一員として協力をお願いすることもありますし、
家族自身が患者さんとの関わりに疲れ果てていて、家族をケアする必要がある場合もあります。

どちらの場合であっても、家族に対して、患者さんの疾患への理解を高める教育が大切になってきますね。
精神疾患の症状や対応の仕方は、なかなか理解が得られていないことも多いので、尚更です。

家族の数だけ、家族の関係性の形は異なります。
その関係性を完全に変えることはなかなか難しいですが、
できる範囲で上手く調節することも、精神科の看護師の大切な役割だと思っています。

看護師は、患者さんとその他治療に関わる全ての人とを円滑につなぐための、
接着剤であり潤滑剤のような役割があるんですね(^^)

 

精神科病棟の看護師の役割を私なり考えた結果、上記の3つのことにたどり着きました。

改めて考えてみると、「精神科における入院治療は看護力で決まる」
という言葉にも納得してしまいます。

このように、精神科の治療は、患者さんの精神的なサポート、身体的なサポートを行い、
それらを通して得られる情報を収集して治療に反映させる、
というサイクルで回っているんですね。

精神科は身体的な治療は少ないし、毎日何しているの?学べることあるの?と思うかもしれませんが、
精神科治療において看護師はとっても大切な役割を果たしているんです。
その中で、やりがいや学べることも大いにあると思いますよ(^^)

入院治療において、看護師は患者さんの一番身近な存在です。
患者さんの一番の味方でいられるようになりたいですね☆

 

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精神科ナースのココ

投稿者: 精神科ナースのココ

大学病院の精神科で勤務した後、現在は単科の精神科で日々勉強しています。「精神科で学んだことは、仕事を辞めても一生役に立つよ」というドクターからの励ましを胸に、精神科での看護を楽しんでいます(^^) これまでの職歴や自己紹介はこちらです。   >>

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