開放病棟についてご紹介しましたが、今回は閉鎖病棟を紹介したいと思います。
閉鎖病棟は患者さんが自由に出入りできない
閉鎖病棟は、入口が常時施錠されている病棟です。
そのため、患者さんや面会者は自由に出入りすることができません。
病棟から出るには医師の許可が必要になりますし、出る場合も基本的にはスタッフか保護者の付き添いが必要です。
開放病棟とは反対で、病識がなく、入院に対して納得していない場合も多いため、外へ出るとそのまま脱走してしまう可能性があるからです。
そのため、精神科での鍵の管理はとても重要で、絶対におろそかにしてはいけません。
患者さんは自分の意志で入院していない
閉鎖病棟には、下記のような患者さんが入院されています。
① 精神症状のために自傷他害の恐れがある
② 希死念慮(死にたい願望)が強く一人になれる場所を探している
③ アルコールや薬物依存症で、依存対象物を物理的に断たなければいけない
④ 外との関わりに疲れて、外部とは遮断された環境で休息したい
正常な判断ができない状態のため、入院の必要性も理解できないことが多いです。
そのような場合には、本人の意思による入院(任意入院)ではなく、
保護者による同意による入院(医療保護入院)、
または都道府県知事の命令による入院(措置入院)となります。
休息したい患者さんなど状態によっては、任意入院でありながら、本人の希望で閉鎖病棟に入られる場合もあります。
病状によっては、安全確保のために隔離や身体拘束が必要な方もいます。
精神症状から飲食ができずに点滴管理や経管栄養をしている人もいれば、
ADLが低い患者さんもおられます。
そのため、開放病棟と比べると身体的な管理や看護処置が多い傾向にあります。
看護師は観察力や判断力が必要
精神症状が悪い方はもちろん、落ち着いているように見えても急に衝動的な行動に出てしまう方もいます。看護師の隙を狙っている方もいます。
患者さんのちょっとした変化を見逃さず、色んな可能性を考えて危機管理の意識をもっておくことが大切です。
もちろん患者さんだけでなく、自分自身の身を守ることも忘れないでくださいね。
こう書くと少し怖いと感じてしまうかもしれませんが、
危機管理については、常にスタッフ全体で話し合って対応を考えているので、一人で抱え込む必要はありません(^^)
それに、精神症状が特に悪い患者さんは、「保護室」という部屋に入られます。
その「保護室」という部屋についてはこちらでご紹介しますね☆
閉鎖病棟は、開放病棟と比べると少しバタバタとすることもありますが、観察力や判断力が養われる環境があると思います。
患者さんには毅然とした態度で接する必要があるので、それが身について、
わたし個人的には「No」と言える人間になりました(笑)
状態が不安定な方も多いため、気を抜いてはいけませんが、
基本的には病棟内は毎日楽しく過ごしていますよ(^^)
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